料理がヘタという属性

以下の記事をたまたま今日見かけたので、簡単に私見をまとめてみる。
料理下手という属性ついては、海外では判りづらいのだろうか。
お茶妖精:海外アニメファンの疑問「女子が料理できないのは萌え要素?」

大和撫子のマイナス補正

古典的な設定としては、大和撫子キャラのマイナス補正としての利用である。
ヒロインが、一見して女性として完璧に見える。
しかし、そのままでは近寄り難い。
そこで意外な弱点として、料理がヘタという弱点を与えた。


家事が得意という大和撫子らしさ(幻想)を打ち破るという点では、一番わかりやすい。
皿洗いで皿を割ったり、洗濯でシャツを破ったり、アイロンがけで焦がしたりなども派生であると言える。原初のドジっ子属性でもある。
多少趣が異なるが、手にケガをしてまで完成させるという、料理不得手(味はマシ)という補正を抑えたものもある。


なお、以上の理由より、この属性は男には付かない。
百歩譲って料理をしない、作らない、になる。


ジェンダーがどうこうと言われつつも、こういう概念が成立するのが日本なのだろう。多分。

記号化

さて、単なる料理下手も見慣れてくると当たり前になる。
面白いギャグも100回聞けば飽きる。
では、ウケを狙うためにはどうなるか。


より凄惨なものになるのである。
おおよそ人の食すものではない場合や見た目からして異形なものなど、兎に角インパクトを大事にする。
料理下手属性を碌に知らないでこの手の表現を見たら、意味がわからないのも頷ける。
記号化された属性を強化したら、何も知らない人に奇異の目で見られるだけである。

スパイス

あとは例外として、キャラの設定を際立たせる場合などに使用することもある。


例えば(野球マンガではない方の)Rookies(海月製作所。PC98向けゲーム)では、味音痴(他者と比較しての)ではあるが、料理がヘタな訳ではなかった。
自分が好きな味(料理)を美味しいと言ってくれることを望んでいただけで、世間一般の味覚と、自分の好みが乖離していたことを理解していたし、世間一般の味覚に合わせた料理を作ることができた。

まとめ

料理はレシピ通り作れば、おおよそは食えるものができる。
創作料理はある程度の勘があればできる。


よって、どうしてもこの属性自体が滑稽なものになる。
この属性によって、作品自体の味付けが濃くなりすぎることがないように祈る。